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就活体験記 2021卒 No.2


総合出版社 内定 コミック・文芸志望/女性

志望理由

親族にものかきが多かったため、昔からぼんやりと出版関係に行きたいと思っていた。就活が近づいてきた時期、思い返せば自分が人生で常に頼りにしてきたのって漫画、本、ひいては文化(作品)だと気づいて、自分も文化の灯火を繋ぐ一人になろうと改めて思い、出版業界に決めた。

 

 

自己分析

人と喋る中で自分を見つめ直したのが一番効いた気がする。わたしにとっては自分が一番現れるのは他人との関係の中だったので、いろんな人と話して自分が何者なのか考えた。

適性については、親族の作家や編集者にどういった人物がいい編集者だと思うか聞き込みをして、自分のどういう面が生かせるかを考えてはいた、が、正直最初から出版以外考えていなかったのであまり分析していなかったという方が正しい。就活における無鉄砲さはあまり良く働かないことが多いと思うので、反省しています。

 

 

企業研究

業界は出版社に絞っていたので、総合出版社のOB10人を訪問した。働き方や仕事内容、またどんな後輩と働きたいか、どんな人が理想の編集者だと思うかなど、(ちょっと図々しいが)聞き込み、入社後の具体的なイメージを描く参考にさせてもらった。

またマス読のメルマガをとるようになって、そこで得た情報を軸に就活を始めた。そこでT.O.PMのイベントを知って参加したり、『マスコミ就活読本』を買ったりして、出版業界で働くイメージの解像度を高めた。

企業研究に関しては、雑誌はdマガジンで広く読み漁り(第一志望分野以外も)、マンガアプリ、図書館を利用して節約しながらもなるべく多くの刊行物に目を通し、意見を持つようにした。また、帰り道に本屋に寄る習慣をつけ、流行り物はおさえておくように気をつけていた。

 

 

ES

はじめに就活アプリで「通過」のESをいくらか読み、求められている大体のレベルを確認した。

書いてみた後はOB数名に見てもらった。貴重な意見をいただけたが、指摘を受けた点がバラバラだったため、最後は自分を信じて書くことになった。注意していた点は、具体的に書くこと、自分らしいコンテンツ/言葉選びをすること。採用担当は大量のESにうんざりしているはずなので、当たり前のこと、読みづらい文、面白くない内容は書かないにしないよう意識していた。面白いかどうか、読みづらくないかの点は本を読むのが好きな友人などにチェックしてもらった。

各社のESの質問、自分の回答は取り出しやすい形で保存しておくべきだと思う。面接前に対策を打つ際、ないとかなり困る。

第一志望でない企業のESも力を入れて書くことを強くオススメする。ESがテキトーだと面接にも悪影響が及んだりして、やっぱりこの会社行きたい!と思っても後の祭りにESラッシュの時期、キツいですが、とにかくESだけは気合入れて準備しましょう!

 

 

筆記試験

もともと作文が得意だったこともあり、予定稿は無しで挑む派だったが、その分日頃から流行や社会の動きを注意してみるようにしていた。週刊誌も数冊、新聞は二紙、忙しくても一面は読んでいた。これでキーワードはおよそおさえられると思う。またインスタ、TikTokもチェックし、いろんな世代、いろんな層の流行りをできるだけ知り、自分の意見を常に言語化するようにした。

社説写しをやっていた時期もあったが1ヶ月くらいで飽きてしまったし、特殊な筆記試験の企業の対策で前日に一夜漬けしたりもしたが、それよりも圧倒的に日頃の社会動向チェックが効いた感じがした。

 

 

面接

面接の秘訣は自信だと個人的には思っていて、まずは知らない人の前で自信を持って自分の意見を話せるようにしておくのが一番重要だと考えている。

また、面接官は敵ではなく味方、面接はあくまでコミュニケーションの時間なので、ニコニコして楽しい空気感に持っていくように意識して話をしていた。もちろん日頃から自分がどんな人物でどんな意見なのか言語化できるようにはしておくべきではあるが、たった15分そこらで初対面の人を評価するとなれば、大体は印象勝負なんじゃないか?とわたしは思っている。「どんな作家先生ともうまくやっていけそうであることが重要なんだけど、出版志望の学生が意外と見落としがち」と評していたOBがいたので、面接ではとにかくコミュニケーションに集中した。会話がはずむのは落とされる合図的なジンクスがありましたが、わたしの経験ではそんなことは全然なかった。

嘘も方便ではあるが、嘘に自信のないひとは(ピンチの時を除いて)やめておいた方がいいと思う。

 

 

メッセージ

就活って本当にストレスフルなシステムだし理不尽だし怖いし夏は暑いし全てに腹が立ってくると思いますが、無視しましょう。(みしゅうの見過ぎは自律神経に響きます。)まあだいたい向こうのせいって感じでいいんじゃないでしょうか。対策は慎重に重ねる必要がありますが、本番がどうあれ自分を責めないでいいと思います。特に面接以降は、正直合否の理由はこちらにはわからないので気にしない方がいいです!ただESで落ちるのはもったいないので、自信がつくまでいろんな人の意見を聞いておくことをお勧めします。就活は自信!以上全てあくまで持論です。

 


総合出版社 内定 生活情報誌・コミック志望/女性

志望理由

心の栄養になる作品を届けたかったから。小さい頃から本や漫画、雑誌が好きで一度手に取れば没頭して読んでいた。これまでの人生で、何度か苦しかった時期があったけれど、そんな時は出版物を通して日々を強く生きる人たちの様子を見たり、物語のメッセージを受け取って、自分を励ましていた。そこで今度は作り手となって、人を支える仕事がしたいと思った。

 

 

自己分析

まず、「これが好き」「これがやりたい」ということの理由を掘り下げていった。そうしたら、これまでの経験や、読んで影響を受けたものに帰着することに気づいた。自分は本(コンテンツ)を作りたいと言っているけれど、それを通して何を伝え、どう世の中の人の役に立つのか?の自分なりの筋を通し、志望動機なりなんなりを書いてみる。それを友人や出版社で働く方に見てもらって、考えや文章を整理していく作業を繰り返した。出版に限らず、社会で働くことというのは少なからず人の(御社の)役に立つということだから、自分はどう貢献するのかというのを固めていったことで、具体的なESや面接の受け答えも、浮ついて不安な状態から成長していったと思う。

 

 

企業研究

人と話したり、いろんなものを読んだりしていたら、自然と研究している形になっていた。「各社のHPを熟読する」「OB訪問で会社について質問する」「業界地図を読む」「マス読を読む」「マンガアプリを片端から入れる」「好きな作品を100個くらい書き出して、企業別に分類する」が企業研究に当たったのかなと思う。

 

 

ES

自己分析でも書いたように、まずは自分の就活の軸を固めた。そのあとに、内定者のESを直接本人に見せてもらったり、ネットで探したりして参考にした。

 

それからESを見たら、まずはそれぞれの設問で書きたいエピソードを数個ずつ出した。いわゆる「ガクチカ」を4,5個用意して、それを中心に小ネタを付け加えて配置していくイメージ。なるべく自分を多面的に見せられるように全体のバランスを意識していた。細かい文章は、平易で印象に残るワードを入れながら結論ファーストで書いた。やっぱりこれも人に見せながら推敲することが大事だと思う。

 

 

筆記試験

SPI問題集と朝日のキーワード集を買って空いた時間にパラパラと見ていた(結局コロナの影響で時事問題が出る試験は受けなかったけれど)。

 

作文は800字の予定稿を4つくらい作って、お題に合わせて書く練習をしていた。予定稿は旅行先のエピソードを物語調で書いたり、ガクチカを面白くしたりして応用が効くものにした。実際には使わないこともあったけれど、文字数の感覚や起承転結の付け方には慣れられると思う。何より本番で「かけなかったらどうしよう」という不安がなくなる。ES添削をしてもらったあるOGさんに「誰でもわかる言葉で誰にもかけないことを書くことが大事」と、『井上ひさしと101人の作文教室』を薦めてもらったので、作文でも意識していた。

 

 

面接

とにかく簡潔に答えることが大事。大反省しているのが、相手の反応を見て言葉を重ねてしまう癖が度々出たこと。出版社は雑談のような面接が多いため、相手を楽しませようと話していると空回りしてしまうことがあった。何かを説明するときも、伝えたい考えが深いときも、多くて3文くらいで答えると良いと思う。実際、一番力を抜いて言いたいことを欲張らずに話した面接は通っていたし、不思議と終わったあとに「言いたいこと言えなかった」という後悔もなかった。

 

 

メッセージ

実は、私は内定者スタッフの中で一番就活が終わるのが遅くて、9月末までかかりました。途中、自分では信じたくないような状況に陥ったり、「出版に行きたい」と決めてしまったからこそ苦しんだりすることがたくさんありました。それでも自分は本に救われてきたし、そのときも同じでした。身近な幸せを思い出して、何故自分は生きているのかとか(ちょっと重いですけど笑)そういうことを考えるきっかけをもらったからこそ、自分を責めず、世の中を嫌いにならず、頑張れました。

これから就活を経験するみなさんに老婆心ながら言うとすれば、自分の感受性や大切な部分を守って、生きやすいやり方を見つけてみて下さい!その結果思い通りの就活ができなくても大丈夫。生き方はいくらでもあります。王道とか必勝とかそんな言葉に傷つきそうな時はご連絡下さい。いつでもお話聞きますし、できることはしますし、みなさんそれぞれの選択を全力で応援しています!

 



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