就活体験記


2018年卒 6期生 就活体験記


総合出版社 内定 児童書志望/女子(地方就活生)

志望理由

 昔から子ども好きだった私は、「子どもを笑顔にすること」をしたいとぼんやり思い、最初は教育業界を見ていました。でもある時バイト先の塾で、勉強が苦手だと思っていた子達が目をキラキラさせながら図鑑を抱きかかえているのを見て、これだ、と思いました。「待っててや、あんたらがもっと夢中になる本たくさん作ったるからな」という思いでいつしか出版を目指すようになっていました。

 

 

自己分析

今までの自分の人生を振り返って、やる気が出た・落ち込んだエピソードなどをつらつら書き出しました。それこそ、自分が子ども好きなのっていつからだっけ?なんでだっけ?とかまで振り返ってみたり。こうして洗い出し作業をやったおかげで、ESや面接で自分を説明しやすくなりました。

 

そして、「仕事内容」「働く環境や人」「働き方」などの項目ごとに、自分にとって譲れない条件を出して会社選びの軸を整理しました。そうすることで、単なる憧れやイメージにとらわれずに、受ける企業の候補を考えられたと思います。

 

 

企業研究

出版を中心に7,8人程度OB訪問しました。私は関西に住んでいるのですが、周りに出版就活仲間も出版の先輩も全くおらず、心細く思っていました。そこで、たまたま日程が合った際にT.O.P&Mのイベントに参加してスタッフとお話したり、他にもOB訪問のできるサービスに登録してアポをとったりしました。実際現場で働いている編集者は、普段から何を考え何を大切にして本づくりをしているのか?実際どんな作業があるのか?などをじっくり聞いて、自分が働くイメージを持てるようにしていました。


各社の出版物は、基本的には漫画喫茶&図書館に入り浸りで読みました。あとは色んな漫画アプリだとか、雑誌読み放題サービスも移動時間に読めて便利でした。

 

 

ES

とにかくT.O.P&Mの内定者スタッフに見せてしごいてもらいました。ふんわりした一般論や抽象論を書いてしまい、「あなたが全然見えてこないよ!」と言われて以来、私自身の体験や想いを具体的に書くように心掛けました。また、「自分というコンテンツを、読み手にどう楽しんでもらうか?」も意識しました。


ESを書き終えた後も、安心してはいけません。就活資料を「いつでもどこでも見られる状態」にする一手間の準備が役立ちました。ESのコピーをとるのはもちろん、スマホのアプリ(「Scannable」など)を使ってESをPDF化し、Evernoteかgoogleドライブに一括管理していました。こうすると、パソコンでもスマホでも見られるし、いざとなればコンビニで印刷もできます。特に地方生の私は、コピーをとっても地方の家に置き忘れることがよくあったので、面接前にパニックにならないためにこの準備は重要でした。

 

 

筆記試験

毎日ちょこちょこ取り組みました。NHKのニュースを録画して気が向いた時に観たり、日経エンタテインメントや朝日キーワードなどを枕元に置いて眺めたり。また、星新一のショートショートを読み返したり、サラリーマン川柳やシルバー川柳に目を通したりしたこともクリエイティブ対策になった気がします。


年明けくらいから、T.O.P&Mで知り合った就活生のグループLINEで1日1問出題し合うようにしていました。出版の筆記はエンタメもスポーツも政治も経済もなんでも幅広く出るので、互いに協力してカバーし合えるのは心強かったです。

 

 

面接

T.O.P&Mの面接対策セミナーに参加してかなりダメ出しをされ、自分が思ってたよりうまく話せないことに衝撃を受けました。まずは短く話すこと、一方的に演説するのではなく対話すること、とにかく笑顔でいることを学びました。


本番の面接では、「この面接官達は私のいいところをインタビューしようとしてくれているんだ、減点法ではなく加点法なんだ」と自分に言い聞かせていました。自分のやってきたこと、大好きな本やものに自信をもって、楽しそうに話すことを心掛けました。


失敗したのは、ある面接で「知ったかぶり」をして適当なことを言ったこと。海外絵本の魅力を分析してと言われて思いつかずにパニックになり、「いや〜〜海外のやつはなんかお洒落でシュッとしてますよね!シュッと」と雑な答えをして微妙な空気になりました。「シュッ」「ギュン」「グワッ」などオノマトペで適当に押し切る関西人のDNAが発露した瞬間でした。

 

 

地方就活生として苦労したこと

①お金が足りない
・宿泊費が結構きつかったので、就活生用のシェアハウスなどを色々試しました。でも結局「夜ぐらいむっつり黙って一人で寝たいわ」と思うようになり、終盤は漫画喫茶の個室に泊まることが増えました。漫画も雑誌も研究し放題で個人的には天国でした。(女の子は女性専用フロアのあるところを選びましょう)
・交通費もかさみます。面接日程が選べる場合は、できるだけ面接を一度にまとめるようにしました。そのために、予約開始時間にパソコンに張り付き、できるだけ誰よりも早く予約を済ませました。

②移動がしんどい
・夜行バスは、少し高くても3列ゆったりシートを選びました。耳栓、枕、腰枕、アイマスク、スリッパのセットを常備。「早朝に東京に着いたら、築地で海鮮丼を食べる」というお楽しみマイルールでテンションを保っていました。
・長くて暇な移動時間も、結構有効に使えます。「地元は休息の場、東京は戦闘の場」と切り替えを意識し、新幹線で上京するこの間にESを書き終えるぞ、と限られた時間で集中できました。

③東京こわい
・ナメてはいけないメガロポリス東京。新宿とかいうダンジョンに迷い込み、焦りと涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながら面接会場に駆け込むことも何度かありました。慣れないうちはつねに30分以上余裕をもって動けばよかった…。
・東京こわいと思う前に、くつろげるお気に入りスポットをたくさんつくりましょう。先輩や友達に教えてもらった蔦屋書店やクレヨンハウス、教文館など素敵な本屋さんを回れてリフレッシュできました。

 

 

メッセージ

結局、地方だから不利だとか◯◯だから有利だとか、そういうのはなんにも関係ありませんでした。 大事なのは、働くということをいかに本気で考えて、自分自身をぶつけていけるか、だと思います。 一人でぐるぐる悩まないで、たくさん人の手を借りましょう。

あなたの就活がシュッとなるように、私たちもグワッと応援していきます。

 

 



総合出版社 内定  ライフスタイル誌志望/女子

志望理由

昔から雑誌編集に興味があり、学生時代はフリーペーパーやWEBメディアを製作していました。その中で、「めちゃくちゃ飽き性なのに、インタビュー取材だけはどれだけやっても飽きないぞ…!」ということに気がつきました。取材という印籠を使えば、全く違う世界を生きている人に出会うことができ、さらにその方の人生哲学などいきなり深いお話を伺える。そして取材を通して得たことを、一つずつ咀嚼して自分の人生に還元していける……。編集者ってなんてお得な仕事なんだ……!と強く感じました。こうした経験から、丹念に取材を行えそうな出版業界やテレビ業界を中心に就職活動を進めていきました。

 

 

自己分析

諸先輩方に「自己分析は大事だよ!」と口すっぱく言われていたため、かなり時間をかけました。特にやって良かったなと思うのは、「ライフチャート」です。ライフチャートとは人生のグラフを描くこと。人生を振り返り、「楽しかった出来事」と「辛かった出来事」を書き出します。さらに一つずつ「なぜ楽しかったんだろう」「なぜ辛かったんだろう」と考えることで、深堀りしていきました。それらの共通項を探っていくと、だんだん「私ってこういう環境でこういうことやってたらイキイキ働けるかもしれない」という仮説が見えてきます。

 

正直最初は自己分析ってなんか胡散臭い…と疑心暗鬼になりながらやっていました。ですが今振り返ると、20数年生きた中でいつの間にか培っていた価値観を言語化することは、今後の人生の羅針盤を作っていくような感じで、とてもワクワクできる時間だったなと思います。

 

 

企業研究

企業研究はギリギリまでほとんどやらなかったというのが正直なところです。ですが、これについては強く反省しています……。 最低でも、各編集部の最近の刊行物には一通り目を通し、それぞれの良いところと改善点を言える準備はしておくべきだったと思います。また、志望する編集部の出版物過去一年分は記事レベルでしっかり目を通すべきでした。

 

意外と落とし穴なのが、志望度の低い業界を受ける時。好きなテレビ番組、嫌いな広告などを聞かれ、度々困ってしまいました。早いうちから満遍なくコンテンツを貪って、その感想などを体系的にまとめておけば良かった……。反省点ばかり思い浮かびます。

 

 

ES

ギリギリにならないとやらない性格のため、T.O.P&Mに非常に助けられました。2月中旬の面接講座に申し込んだところ、「ES持参」と言われてしまったのです。もちろん最初はボロボロでしたが、早めに書き始めることができたおかげで、沢山の方に添削していただく時間を確保することができました。ESを見ていただく約束を早めに取り付けておくことが、ギリギリまで火がつかない人には有効な策かなと思います。

 

 

筆記試験

「朝日キーワード(朝日新聞社)」と「マスコミ漢字(一ツ橋書店)」「一般常識&時事問題集(高橋書店)」を購入して暗記しました。エンタメニュースに関しては、「NAVERまとめ」などを駆使していました。2016年の不倫報道が一目でわかる、「不倫カレンダー」を作ったことが特に思い出深いです。

 

始めたのが遅かったこともあり、暗記精度は正直半分くらいだったと思います。実際に試験で解けた問題も半分以下でしたが、意外と通過。SPIや玉手箱形式の問題を落とさないことの方が大事なのかもしれません。「出版は筆記がやばいから」と諦める友人も多くいましたが、必要以上に怖がらないでほしいと思います。

 

 

面接

T.O.P&Mの面接講座や、学校のキャリアセンター主催の模擬面接などを利用して対策していました。さらに、緊張して頭が真っ白になるタイプなので、50個ほど質問されそうなことを書き出して、事前に答えを考えるようにしていました。精神安定には効果がありましたが、1個もかすらないことがほとんどでした。

 

就活は相性なんだということを強く感じたのもこの時期です。祈られても、相性の悪い会社が見つかってラッキーくらいの気持ちでいるようにしました(実際は普通に凹みました)。

 

 

メッセージ

就活に対して「情報戦とかお祈りとかで心がゴリゴリ削られていくイベント」というイメージを持っていましたが、そんなことないよというのを、声を大にして言いたいです。

むしろ周りに流されず、マイペースに自分と向き合えた人ほど、納得した形で就活を終えられているなぁという印象を持っています。どんな風に生きたいか、自分にとって心地いい働き方とは何か、ぜひゆっくり考えてみてほしいと思います。

 

 



総合出版社 内定 コミック志望/女子

志望理由

作家さんと二人三脚で本を作るという仕事に惹かれたからです。今までの人生を振り返っても、「誰かが結果を出すために、自分が尽力する」場面では何だか頑張れたような気がしていました。自ら頑張ろうと思える仕事じゃないと続かない思ったので…。

 

あとはやっぱり単純に、本や漫画が好きで一生関わっていたいと思ったからです。趣味を仕事にするか問題もあるけれど、自分の気持ちに従ってやれるところまでやってみようという心境でした(と言いつつビビって他の業界もたくさん受けました)。

 

 

自己分析

いわゆる自己分析の本は向いておらず、途中で挫折。色々な業界の説明会や座談会などに足を運んで、「なんかいいかも!」「しっくりこない」という直感を大事にしていました。家に帰って「なんでピンときたんだろう?」とゆっくり考えてみると、自分の考え方が見えてきたりしました。

 

T.O.P&Mの内定者相談会で気軽におしゃべりしているうちに、自分はこういうことがやりたいんだと分かることもありました。強いて言えばこれが自己分析だったのかな、と今は思います。 それから、ESを書いていると死ぬほど自問自答を繰り返すことになります。ESを書き上げるということ自体が立派な自己分析だと思います!

 

 

企業研究

業界についての知識は、T.O.P&Mのイベントに行ったり出版業界についての新書を読んだりしてざっくり頭に入れました。企業の説明会へ行くと、そこで業界の説明もしてくれたりします。 企業研究として一番時間をかけたのは、その会社の出版物を読むこと。自分の志望ジャンル以外の雑誌などにも目を通すようにしていました。部屋に雑誌が溢れかえり、財布はどんどん寂しく…。時間はかかりますが、楽しいですし面接にもかなり生きました。

 

OB訪問も何人かしましたが、結局は面接を受けるのがその会社の雰囲気を知る一番有効な手立てだと思いました。選考が進むにつれ企業研究も進んでいくような印象を受けました。

 

 

ES

書いても書いても終わらず、やっと終わると思ったら誤字。手書きのESはしんどかったです。OBさんにESを見せたところボコボコにされ、そこから徹底的に他人目線にこだわるようにしました。「一文はなるべく短くする」「どの世代が読んでも伝わる言葉で書く」ことなどを意識していました。

 

T.O.P&Mでは、「ただのエピソードの羅列にせず、意図のあるESを!」と教わりました。面接は基本的にESをもとに行われるので、適当に書くとのちのち撃沈、自分の首を自分で締める状態に。さらに、出版のESに追われる時期は他業界の面接がぼちぼち始まる時期なので、睡眠時間的にも撃沈。ロングスリーパーにはキツかった…。締切には余裕を持つことをおすすめします。 出版のESラッシュの前に他業界のESを書きまくり、そこで「ES落ち」を何度か経験しました。やはり上辺だけの志望動機や一般論では通らないんだな、と実感できたのは良かったです。

 

 

筆記試験

新聞をしっかり読む習慣がなかったので、毎日読むように。参考書としては「朝日キーワード」を使っていました。あとは本屋に足を運んで新刊や話題の本をチェックしたり、ネットニュースに目を通したり。息抜きに見ているドラマの内容が出題されたこともありました。芸能関連のニュースは、日曜に放送されている「サンデー・ジャポン」で楽しく頭に入れていました。

 

基本的に勉強は1人でやっていましたが、どんな問題が出るのか、一体どこまでやれば良いのかなどが分からず不安だった覚えがあります。知り合いと問題を出し合って勉強していた人も多くいたようなので、T.O.P&Mでそういった仲間を作るのもアリだと思います。

 

 

面接

「自分の言葉でしゃべること」「その会社の本はきちんと読んでいくこと」「知ったかぶりを絶対しないこと」を意識して臨んでいました。だらだら喋ると向こうもきっとつまらないので、なるべく簡潔に答えて、色々な質問をしてもらおうと思っていました。出版社の面接は他の業界に比べフランクで、学生の話を一生懸命(しかも楽しそうに)聞いて下さる面接官が多かったです。

とはいえ礼儀や姿勢、言葉遣いなど基本的なことには気を使っていました。めちゃくちゃ緊張しますが、楽しいと思える面接もきっとあるはず。

 

また、面接が終わるたびに聞かれたことをノートにまとめて、振り返りをしていました。同じ質問をされることも度々あり、これはやっていて良かったことでした。頭の中も整理されます。

 

 

メッセージ

私は出版業界だけに絞るのが怖く、他にも教育・人材・メーカーなど様々な企業を受けました。時間的に厳しいと思った場面もありますが、ESや面接において良い実践の場になったと思います。実際に他業界の選考に落ちまくったことで、「どんなに頑張っても落ちることもあるのだ!」と本命を受ける前に心が強くなりました。 就活のやり方は、きっと十人十色です。無理に嫌なことをする必要はないと私は思っています。色々な人の体験記を読んだり話を聞いたりして、自分に合っていそうなやり方を取捨選択してみてください!

とはいえ自分に合ったやり方がわからないまま時間ばかり経ち、焦るのが就活…。我々スタッフも迷いながら就活を終えた仲間ですので、力になれることがあれば是非と思っています!ぜひ一度イベントに足を運んでみてくださいね。