就活体験記


2019年卒 7期生 就活体験記


総合出版社 内定 新書志望/男性(地方就活生)

志望理由

 大学に入って科学の魅力に取り憑かれた私。ゲノム編集技術の『CRISPR/Cas9』やリサイクル出来るロケット『Falcon 9』など新たな科学技術にはいつも「こんな科学技術ができたのか」とワクワクしていました。

 しかし、この感動を友人に話しても返ってくる言葉は「難しい話だね」の一言ばかり。僕の周りには科学の面白さが全然伝わっていませんでした。そんな時、「取材をして分かりやすく情報を発信する側に回れば、僕は新たな科学を知れて、科学にハマる人も増やせる。一石二鳥ではないか」と思いました。そこで,就活では出版社や新聞社を主に受けていました。

 

自己分析

 自己分析などは使わず、「ESの問いにひたすら自問自答を繰り返す」のが僕の自己分析でした。例えば、「挫折体験を聞かせてください」という問い。これには「今までどんな挫折をしたっけ?」、「その時、何にショックを受けてんだろう?」、「その後、自分の生活や意識にどんな変化があっただろう?」と自問自答を繰り返し、挫折体験の詳細を洗い出しました。

 自問自答を繰り返すには結構時間が必要で、そのときは「これに意味はあるのかな」と疑心暗鬼になっていましたが、振り返ると僕にはこれが一番の自己分析になっていたと思います。

 

企業研究

 会社主催の説明会が主な情報源でした。最初はOBOG訪問もしなきゃと思っていましたが、「説明会は会社が自社のことを就活生に知ってもらうため、お金と時間と労力をかけて開催しているんだ」と考えるようになってからは説明会一本に絞りました(OBOG訪問をしなかったのはツテがなかったのも大きな理由です)。なので、説明会には絶対参加しようと、予約の開始時間にはいつも5分前からスマフォの画面とにらめっこしていました。

 

 そしてもう1つが出版物をよく読むこと。特に比較しながら読むのは意識していました。例えば、図鑑読むときは『小学館の図鑑NEO』と『講談社の動く図鑑MOVE』、『学研の図鑑』を同時に並べて、「各社で写真や説明文、コラムにどんな違いがあるのか」、「レイアウトや分類の仕方に違いはないのか」など違いを見つけることを意識して読みました。そうして各社の図鑑の特色を炙りだそうとしました。

 

ES

 どのESもT.O.P&Mの内定者スタッフや研究室の友人など二人以上には読んでもらい意見をもらっていました。特に「読んでいて面白いか」は率直な感想を聞かせてと頼んでいました。書くときに意識していたのは自身の体験を盛り込むこと。そうすることで少しでも自分にしか書けない文に近づけようとしていました。また、書き終えた後はいつもESをPDF化していました。そうしてデータにしてGoogleドライブに保存しておけば出先でも見る事ができて安心です。

 

 そして忘れてはいけません。ESは会社に提出するまでがESです。僕はいつもギリギリまで粘って書いていたので、提出するのにとっても苦労しました。一番ひどいときは翌日が提出締切りなのに書き終えたのは前日の深夜。地方在住の私は絶望しましたが、「諦めてたまるか」と始発の新幹線に乗って東京へと赴きました。ESは締め切りの3日前に出すことをおすすめします。

 

筆記試験

 新聞を読むのが良い対策になっていたと思います。読む時は「この記事ならどんな問題が出題されるだろう」と考えていました。また週刊誌に救われたこともあります。ある企業の筆記試験で試験前に読んだ週刊誌のおかげで、安室奈美恵さんの引退日を答えられました。

 

 そして、最も良い対策になったのが試験終了後に出題された問題を覚えている限りノートに書き出して答え合わせをすること。筆記試験では似たような問題がでることがあります。なので分からなかった問題もそのままにせず、答え合わせをして次の試験に繋げていました(これのおかげで僕は筆記試験の手応えを試験を重ねるごとに感じるようになりました)。

 

面接

 出版社の面接は他の業界に比べてとてもフランクでした。面接官も「面接試験をする」というより「会話をしよう」としているように感じました。そして、僕も一番に意識していたのは会話をすることです。予め答えを用意したのも「会話するのに綿密な準備はしないだろう」と、いつも聞かれていた質問に対してのみでした。これのおかげで問いに対して素早く答える瞬発力は身に付いたと思います(一方で、毎回考えもしなかった質問にテンパりそうになることも多々ありました)。

 

 そして、もう1つ意識していたのは分からないことは分からないと言うこと。ある会社の面接で「好きなアイドルはだれ?」と聞かれ、私は「HKT48で、総選挙でよく一位になる……すいません名前をど忘れしました」と全くアイドルが分からないことを曝けだしてしまいました。なのでその後「アイドルはあまり詳しくないんですが、映画は見るので好きな女優さんはいます」とアイドルを知らないことをはっきり伝えました。面接官はすぐに嘘を見破ってしまうので、こういう姿勢でいたことは良かったなと思います。

 

地方就活生として苦労したこと

1.お金がかかる

 地方就活生はどうしても移動と宿泊にお金が必要となるので、必然的に就活の費用はあがります。僕の総額就活費は自分の年齢にジャンプコミックスの値段を掛けてさらに円高の史上最高値を掛けた値くらいです(高すぎて、明記するのを避けました。自分でも高くなりすぎたと絶賛後悔中です)。しかし、「今は自分に投資する時期だ」と言い聞かせ、たとえ説明会のためだけでも貯金を切り崩して毎回参加していました。ただやはりお金はシビアな問題なので節約できるとこは節約することをおすすめします。

 

2.東京の電車が複雑すぎる

 今も膨張を続ける東京。新宿駅はすでに迷宮と化していて、僕は南口に辿り着くのに30分以上迷いました。また乗り換えもGoogle先生がいるときは安心ですが、スマフォのバッテリーとともに先生を失うと、途端に僕は迷える子羊になりました。なので、私は迷っても間に合うよう試験会場には1時間前につくように動いていました。早くついてしまっても近くのカフェや公園でESや参考書をめくれば無駄な時間にはならないので、早め早めの行動をおすすめします。携帯用スマフォ充電器も忘れずに。

 

メッセージ

 出版社の就活においては「地方だから」、「有名大学出身じゃないから」とかは全然関係ありませんでした(僕は旧帝大ではない、県の名前を関した地方の国立大出身です)。どの会社も私自身を見てくれたように思います。なので大事なのは「自分自身のこと」と「なぜ出版社で働きたいか」を詳しく語れることではないでしょうか。

 

 わたしも今みなさんが就活で悩んでいることを1年前に悩んでいました。なので、皆さんの不安を解消するのに少しは役に立てるのではないかと思っています。是非、T.O.P&Mを有効に活用してください!

 

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